陥没乳頭
乳首の中央がへこんでいたり平らになっている状態を「陥没乳頭(陥没乳首)」といいます。
原因としては、母乳を作る乳腺や、母乳が通る乳管の発達のバランスが崩れ、乳管が短くなって乳頭を内側へ引っ張ってしまうことが挙げられます。
また、加齢や授乳に伴う乳房のたるみが影響して、乳頭が引き込まれる場合もあります。
陥没乳頭をそのままにしておくと、くぼんだ部分に汚れがたまりやすくなり、炎症や乳腺炎のリスクが高まることがあります。
さらに、授乳が難しくなるケースもあるため、治療を検討することが大切です。
陥没乳頭の手術では、乳管を温存しつつ持ち上げた状態で固定することで改善が可能です。
授乳への影響もほとんどありませんので、お悩みの方はぜひ一度ご相談ください。
陥没乳頭のお悩み
ケース1 仮性陥没乳頭
乳頭に指で刺激を与えたり、引っ張ったりすることで突出するものの、すぐに引っ込んだり、しばらくすると元に戻る状態を「仮性陥没乳頭」といいます。
乳頭の凹んだ部分に垢が溜まりやすく、感染や乳腺炎を起こすリスクがありますが、軽度の場合は、バストマッサージや乳頭吸引器の使用で改善されることも。
ケース2 真性陥没乳頭
乳頭に指で刺激を与えても、引っ張っても突出しない、全く出てこない場合を「真性陥没乳頭」といいます。
こちらも乳頭の凹んだ部分に垢が溜まりやすく、感染や乳腺炎を起こすリスクがあります。
また、授乳時に赤ちゃんが上手に乳首を咥えれなくなるので、母乳育児が困難になります。
治療方法
埋没法による陥没乳頭手術(乳管温存埋没法)
局所麻酔を行った後、陥没した乳頭の根元を2mmほど切開し、乳首を引き出して、陥没の原因である索状組織(乳管や乳腺周辺の固いヒモ状組織)の癒着を解除します。
その後、乳頭の再陥没を防ぐために、乳管を持ち上げたままの状態で固定します。
乳管を切断しないため、将来的な授乳機能を温存できます。
※当院は自費診療のみとなります。予めご注意ください。

切開法による陥没乳頭手術
乳首の周りを3ヶ所ほどZ型に切開して、陥没の原因である乳管周囲の瘢痕組織や索状組織を丁寧にはがしていきます。
その後、乳頭を引きだし、再発を防ぐように縫合し固定します。手術により乳管を一部温存するか切断するかは、カウンセリングにて状態を診て決定致します。

しかし、放置すると乳腺炎などのリスクが高まる可能性があります。特に、乳管を切断してしまうと将来的に授乳が難しくなるため、軽度のうちに治療を検討されることをおすすめします。
所要時間 | 1時間弱(両側) |
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入院 | 不要 |
痛み | 一晩、痛み止めで抑えられる程度。 |
腫れ | 圧迫が効いていればあまり腫れない |
出血 | ほとんどなし |
シャワー | 2日後から可能 |
入浴 | 1週間後から可能 |
入浴 | 1ヶ月後から可能 |
治療の流れ
- 丁寧なカウンセリング
- 本人の希望を十分に受け入れながらカウンセリングを行います。手術前にデザイン画を用いて分かりやすくご説明いたします。
- 局所麻酔にて手術
- 局所麻酔を使用し、手術を行います。手術が終わりましたら、患部をガーゼ保護し、お帰りいただけます。
- 手術完了
- 入院する必要はありません。
陥没乳頭Q&A
- 陥没乳頭は放置しても大丈夫ですか?
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陥没乳頭は日常生活で大きな支障がない場合もありますが、放置すると乳頭のくぼみに汚れがたまりやすく、炎症や乳腺炎を起こすリスクがあります。
また、授乳がスムーズにできない原因になることもあるため、早めに専門クリニックで相談・治療を検討することをおすすめします。
施術料金
内容 | 税込料金 |
陥没乳頭 | 330,000円〜385,000円 |